32回、好きって言うよ。
「はぁぁ…」
うん、まぁ、わかってた。
想像してた(虫は考えもしなかったけども)。
だから大丈夫……。
そりゃあ、覚えてないよね。
ただの後輩の誕生日覚えてたら、逆にすごいよね。うん。
生きているのかいないのか分からないくらいのテンションで1日を過ごしたあたしは、各教科の先生に
「如月、しっかりしろ!」
と言われ続け、みんなに笑われたりした。
こうして抱えきれないほどのダメージを受けたあたしは、誕生日だというのにヨロヨロと教室を出た。
「茉桜、頑張って!」
美紅の謎の応援をうけ、自分の足元だけを見て校門に向かった。