32回、好きって言うよ。
がくーっと肩を落として職員室を出た。
うん、まぁ、当然かもしれない。
だってあの点数だし。
「追試……」
クリアしなきゃ、相当ヤバいんだろうな。
「茉桜、呼び出しって何の用だったの?」
「あ、うん。追試だって」
自販機で買ったカフェオレを飲みながら、唖然としている美紅を見る。
「は……追試!?」
「うん」
「カフェオレ飲んでる場合じゃないよ!」
……そりゃあ、頭のいい美紅からしたら追試なんて大事件かもしれないけど。
あたしはまぁ、覚悟してたっていうか。
「3年生になれなかったら困るでしょ」
その一言にハッとする。
そうか、最悪の場合留年とか…。
「ど、どうしよう!」
カフェオレのペットボトルを握りしめる。
と、後ろから聞こえた声。
「え、如月ちゃん追試?」