彼と彼女の場合
「ん…なに?愛果?」

「あ、ごめん!寝てたよね」

「うん…今何時?」

「えっと…7時」

「休みなのに早起きだね、愛果。で、どうしたの?」
「あ、そうだった!あのね、ちょっと来て!」

まだベットに腰掛けていた葵の腕を掴んで強引に自分の部屋に連れていく。

「ちょ、ちょっと待って!転ぶって!」

「これ!なんとかして!」
服の山を指差して葵に言った。

「え?なんとかって…片付けろってこと?」

「そうじゃなくって!服、選んで!」

「ああそういうことね。どこに着ていくの?」

「遊園地」

「へぇ、珍しいね。愛果が友達と遊びに行くなんて」
「友達じゃないよ」

「え?もしかして…男?」
「ん?んー…まあ…」

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