彼と彼女の場合
気がつけばもう夕方。

ここは夜までやってるからまだいてもいいけど、もう乗り物は乗り尽くしたし、さすがに疲れた。

横でまだまだ元気そうな彼女はやっぱり若いな…。


実は晩ごはんはレストランを予約してある。

はじめてのまともなデートだからちょっとちゃんとしたところに連れていってあげたかった。

彼女はまだ遊んでいたいと言うだろうか…?

それならそれで、彼女の楽しそうな顔がみられるからいいんだけど。


「浩汰さん?」

どうするか考えていたら彼女が呼び掛けてきた。

「ん?乗りたいのあった?」

「えっと…あれに乗りたい…です」

彼女があれ、と指差したのは観覧車。

観覧車ってことはラストかな?

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