彼と彼女の場合
そんな先走った思いに多少恥ずかしくなったが、いつか愛果と現実になれば…なんて、

とにかく今が幸せすぎてつい思ってしまう。


それから彼女はこの場にもいくらか慣れてきたようで興味深そうにキョロキョロとしていたから、

「案内しようか?」

と言ってみたら嬉しそうに
「はい!」

と、めちゃくちゃ元気のいい返事が帰ってきた。

この家は俺もかなり気に入ってるし、できれば愛果にも気に入ってもらいたい。

もう一度玄関に戻って案内をはじめた。


「ここは今一応俺の仕事部屋。って言ってもほとんどリビングでやっちゃうんだけどね」


「こっちは寝室ね」

寝室は実は俺の一番のお気に入りだったりする。

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