彼と彼女の場合
「あらまあ。そこまで言ってくれると嬉しいわ!でもね、うちは家柄だってよくないし、愛果もご存知の通り学歴だってない。それでもお父様に反対されたりしないかしら?」

「父はそんな考えの人ではないと思います。たとえまわりに反対されようが、何を言われようが愛果さんは守ります!」

「そう。ごめんなさいね。あの子が傷つくんじゃないかと思うと心配になってしまって…」

「必ず、必ず守りますから!」

「ありがとう。なにがあるかわからないけど、一先ず安心したわ」

「ありがとうございます!」


「あとね、ひとつお願いがあるの」

「なんでしょうか?」

「あの子がこの家にいるうちは日付がかわるまでには帰してもらえるかしら?やっぱり女の子だし、まだ学生だしね」

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