彼と彼女の場合
うぅ…。

それは悲しすぎる…。



もし…


もしも、私からそういう雰囲気にもっていったら浩汰さんはどうするんだろう?

自分から、なんて恥ずかしすぎるし、そんなのしたこともないからできるとも思わないんだけど…。



「愛果?」


「は、はいっ!」


「…どうした?」


「あ、いえ…」


またボーッと考え込んじゃったみたいで浩汰さんに話し掛けられてびっくりしちゃった。


なんか変な返事しちゃったし…。


「愛果?今日は何時ごろまで大丈夫かな?」


どうしよう…。


さっきあんなこと考えてたからか、帰りたくないな…。

もうちょっと浩汰さんと一緒にいたい。


「あの…」


「ん?」

「電話!ちょっと電話してきてもいいですか?」


「え?あ、ああ、いいけど…」


「すいません!」




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