彼と彼女の場合
悠斗大丈夫かな…。

見えない分余計に心配になる。

悪化して熱が出たりしなければいいんだけど…。

どうにか明日の夜私が帰るまで何事もなく済みますように…。


しばらくして戻ってきた梓と少し話して眠りについた。



最終日の今日は本校でレポートと校長先生の話を聞いて、お昼を食べたらホテルに戻って荷物をまとめてバスに乗り、お土産物屋さんによって東京駅まで行く予定だ。


ちょうど校長先生の話が終わってさあお昼を食べようか、というところで携帯が鳴った。

「もしもし、葵?」

まだ学校にいる時間のはずなのにどうしたんだろう?
「ごめん、愛果。悠斗が学校で熱出したらしい」

「えっ!大丈夫なの?」

「さっき学校から連絡あって保護者が迎えに行かないと帰れないらしい」

そんな…。

どうしよう…。
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