彼と彼女の場合
相沢さんのことが、好き…?

自分に問い掛けた瞬間、またドキドキと鼓動が速くなった気がした。


これが好きってことなの?
それとも今日助けてくれて、傍にいてくれたからで、好きとは違うのかな?


やっぱり私にはわからないよ…。


ブルルル―

携帯が着信を知らせて震えた。

あ!相沢さんだ!

アタフタしているうちに通話ボタンを押してしまって、慌てて耳にあてて悠斗を起こさないように自分の部屋に行った。


「もしもし、村野さん?ごめんね、今電話大丈夫かな?」

「は、はい!大丈夫です!」

さっきまで相沢さんのことを考えてたからかやたらドキドキする…。

「どう?弟さん大丈夫?」
「はい。今日はありがとうございました」

「大丈夫ならいいんだ。気にしないで」

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