甘
「じゃ、戻ろうかっ。」
私は窓にあった彼の手を引いて、この教室から出ようとした。
照れくさくなって。
バカみたいになって。
照れてる自分が恥ずかしくなった。
でも、照れている自分は性に合わないのだ。
だって、照れていると思い出す。
あの頃。
元彼に愛されて。
浮かれていたころの自分。
話せただけで嬉しかった自分。
愛されていたかも分からないのに。
それにも終わりがあったのにね??
「……どうした??」