ソプラノ
「おはよー!」
「鈴芽おはよ!」
「今日はずいぶん早いな。」
「早く目が覚めちゃったんだー。」
「せっかく晴れてるんだから、雨なんて降らすなよ?部活出来なくなるから。」
「もー!降らないよー!」
自分の机にカバンを置くと鈴芽は窓から外を見た。
『本当いい天気。』
キャー!
いきなり校門の方から悲鳴が聞こえた。
目を向けると人だかりが出来ている。
「今日も賑やかだな。」
「凄い人気。よくやるよねー。」
「亜美ちゃん、このはちゃん、あれ、何?」
「鈴芽はいつも遅刻ギリギリだから、見るの初めてかー!亜美たちはもう見慣れたわ。」
「あれは一ノ瀬の取り巻きだよ。」
「しかもほぼ貴族クラスの人たち。」
「ちょ、ちょっと待って!一ノ瀬君の取り巻きとか貴族クラスとか一体何なの!?」