ソプラノ
―翌日
「蓮!こっちこっち!」
「鈴芽!ごめん。待った?」
「あたしも今来たところだよ!」
「蓮また背伸びた?」
「伸びた。遂に180突破したわ。」
蓮は昔から背が高くて、女子には結構人気があった。
でも、蓮がモテる理由は他にもある。
「鈴芽、やっぱロング似合うわ。」
こういうことをさらっと言う。本当にさり気なく。
しかもすごく優しい。
ちょっとした王子様キャラなのかもしれない。
「でも、何で急にゲーセン?」
「え?特に理由はないんだけど、ぱーっとはじけたくて!」
「そっか。とりあえず行こうか。」
そういうと蓮は車道側を歩き始めた。
自分の歩調に合わせてくれる蓮を、
やっぱり優しいなと鈴芽は思った。