社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「……っ、」
耳にかかる拓斗さんの息に、クラクラ目眩がしそう。
俺を構ってくれだ、なんて。
そんなの、そんなの、そんなの。
「同じ気持ちです。私も拓斗さんに構ってほしかったです」
「あぁ」
「だから、今は我慢しなくていいですよね?うーちゃんが寝てる今は拓斗さんは私が独占しちゃいます」
いっぱい拓斗さんに甘えてもいいですよね?
拓斗さんの腕の中でくるりと回転した私は、拓斗さんの顔が正面に来ると、えいっと拓斗さんの首に腕を回した。
「大好きです!」
そんな私の告白に拓斗さんは目を細めて微笑み、私の唇に唇を重ねた。
「ん…っ」
「俺もだ」
瞳子には悪いけれどさっきの言葉は訂正させてもらうね?
早朝からこんな幸せを拓斗さんから貰った私が瞳子を抑えて今日の占い堂々の1位かもしれない、って事を。