社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



あの日はクリスマスシーズン真っ只中の土曜という事もあり、街中はどこもかしこもクリスマスムード満載。


そんなクリスマスムード満載の中を社長と俺は歩いていた。


新しく建てたビルを見学した帰りに、近くに馴染みの会社があるからという社長の提案で、車で来ていたにも関わらず近いから徒歩で言った社長の後ろを歩く。





「今何時だ?」

「3時、5分前です」

「そうか。今夜ある会食だが」

「分かってます。社長が仰っていた通りに準備してありますので」





クリスマスに浮かれた人混みの中で、クリスマスに浮かれる事なくただ寒さを感じ歩く。


新商品のお試しを〜!


そんな言葉と共にサンタのコスチュームを着たサンプル配りが、サンプルを差し出してくるがそれも受け取らずに目的地だけを見据えて。



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