社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



カチカチと動く時計を見て、そわそわとその場を動き回る私を瞳子は見上げた。


……分かってる。


分かってる、だけど気になって仕方ない。





「おいで〜」





私を見上げていた瞳子を抱き上げ、少し重たくなった瞳子を優しく抱き締めて少しずれていたスタイをなおす。


薄いピンク色にリボンをつけたうさぎのマーク、このスタイは卓土さんからのプレゼント。


拓斗さんに気を使ってか、串田さん経由で瞳子の元へと届いたスタイ。


あれから卓土さんとは時時メールをしていて、色々と楽しい出来事などを私に聞かせてくれる。


だけど最近は婚約者さんの事が多いかな?


卓土さんの婚約者さんは卓土さんと同じ、飯田コーポレーション営業部に勤めている年上のお姉さんで、私も会った事がある人。



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