社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「今日はお洒落な格好してるのね」
「たまにはいいでしょ。私だってこれくらいするよ」
「瞳子ちゃんは?」
「お義父さんとお義母さんに遊んでもらってる」
先に来たのはお義父さんとお義母さん。
お父さんとお母さんをリビングに案内すると、
「じいじはこっちだぞ」
「女同士の方がいいはずよ。そうよねぇー、瞳子ちゃん」
瞳子にメロメロになっているお義父さんとお義母さんが、ソファーに座らずカーペットの上に座りどちらに来るかを勝負していた。
「ありがとうございます」
「招待してくれてありがとう。こうして優子の二十歳を祝う日がきて…、本当に」
――と拓斗さんと涙目のお父さんがガッツリ握手を交わしていて、お母さんと笑いあう。