社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



「下はサイズ合わなかった」





先に喋ったのはサンタさん。


すまないなんて言うけれどそんなの気にしない。


上だけしかサンタさんの格好ではないけれど、私からすればこれ以上にない素敵なサンタさんで。





「勿論優子も着るよな?」





こくこくと頷いてサンタさんから、私のコスチュームを受け取った。





「待ってるから早く来てこい」

「……はい。サンタさんになって戻ってきます」





夢にまで見た。


いつかお揃いで着れたらいいなって思っていた。


きっと着たら素敵なんだろうなという想像から、いてもたっても居られず買ってしまったサンタのコスチューム。


ツリーのように飾りだと嘘をついた事もしかしてバレバレだった?



< 231 / 452 >

この作品をシェア

pagetop