社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「はぁ」
何度溜め息を吐いたって溜め息が止まらない。
拓斗さんは…
いったい、拓斗さんはどこで寝たのかな?
拓斗さんと結婚してすぐに使っていた一時期は私の部屋だったあの部屋??
そこにならベッドが置いたままになっているし、使わなくてもシーツも頻繁に変えてるから。
……後で謝りに行こう。
「嫌だよ」
こんな状況がずるずる続くのは絶対に嫌だし避けたい。
だから、今日の私の目標は拓斗さんと仲直りする事。
これ以上もこれ以下もない今日の目標。
―――ガチャ―
肌を擦り脱衣室から出た私はそのまま寝室に戻ろうとしたけれど…、理由はないけれど、無性にリビングが気になって踵を返す。