社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
時計を指差しパクパク口を開き考える。
ご飯は殆ど出来ているから今すぐに準備するとしても、拓斗さんは今から着替えて準備しなくちゃいけない。
着替えて髪をセットして、その時間が10分かかるとしたら…
ご飯の食べるスピードが早い拓斗さんでも、渋滞を考え早めここを出るとしたら。
「ああっ!今すぐに退きます。ごめんなさい」
膝の上に私が乗っていたら拓斗さんは思うように動けない。
ただでさえ時間が少ないのに…
「えっと、じゃあ拓斗さんが準備してる間に私は」
朝御飯の準備をしてますか!を言い終わる前に拓斗さんは。
「別にいい」
と、急いでる様子なくそう言ってソファーから立ち上がる事はなかった。