社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「ファーストシューズは早いうちがいいのよ。慣れるまで時間がかかるから」
「来月に入ったらそうしようと思ってるんだ。もう楽しみ!赤ちゃんの靴ってこーんなに小さくって」
そんな会話をしながら客間に足を踏み入れた。
客間の和室には瞳子のおもちゃケースが置いてあり、一目散に駆け寄った瞳子はそのケースから幾つかのおもちゃを出すと瞳子は一目散におもちゃを掴む。
そして、
「あらあら、まあまあ」
バシッとおもちゃを落としてはキャッキャと笑う瞳子の姿に、お母さんはあらあらと言い、お父さんは元気いっぱいで偉いぞ〜と褒める。
おもちゃを落とすのは良い事だと思っていそうな瞳子に、もう少し大きくなったら本来の遊び方を教え、投げる行為は良い事ではないと教えなくては。