社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)






「海〜!」





車の窓を少し開けて、キラキラ輝いてみえる海に自然と声を出していた。


今日は天気も良いという事もあり拓斗さんと瞳子と三人で海へピクニック。





「あ!」





外ばかり見ている私にこっちを見てと言わんばかりに、チャイルドシートの中で足を激しくバタバタさせる瞳子へ視線を向ける。





「ごめんね。久しぶりにちゃんと海見たからテンション上がっちゃって。うーちゃんも海見たいよね?今日は天気がいいからすっごくきれいに見えるよ。もっと海に近付くからね」

「んー、ま」





小さな両手を前に出して抱っこして!のポーズをする瞳子を、一秒でも早く抱き上げたい気持ちになる。


だけど、まだ車は走行中という事もあってグッと我慢する。



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