社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
朝起きて作ったお弁当は外で食べても大丈夫なような食べやすい料理が殆ど。
手が汚れないように一口サイズにして、プラスチックの楊枝で食べれるように。
「まん!」
「ダーメ。こっちはパパとママ用で、うーちゃんのはこっち」
結局ベンチには座れなくて芝生の上にレジャーシートをひいた。
私達の近くにもそういったレジャーシートの上でご飯を食べてる家族も何組もいる。
あーんと瞳子用のご飯を食べさせていると――
「ククッ」
拓斗さんは笑ってそんな瞳子と私を見ていた。
「拓斗さん?」
「すまない。何だか家族だなと思って」
「家族ですもん!ねー、うーちゃん」
「そうだな。ただ俺がこんな風に食事してる事が少しな」