社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「そんなに会うのが楽しみなのか?」
「はい」
「そうか…」
いきなりトーンダウンした拓斗さんに首を傾げる。
どうしちゃったのかな。
もしかして拓斗さん疲れたのかな?
今日は歩いて歩いて歩いて、それに拓斗さんは運転もしてるから疲れって当然。
今日は早く帰ってゆっくりしてもらわなきゃ。
明日の瞳子の記念すべきファーストバースデーに備えて、万全な体調であってほしい。
「今日は帰ってゆっくりしてくださいね。私、マッサージしますよ。とってもいいアロマをこの前見つけたんです。だから拓斗さんの疲れも少しは」
「違う。疲れてるわけじゃない。ただ」
ただ…?
「他の男に会いたいと言った優子に…、そのなんだ?」