社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



えっちな意味で一つになりたいと言ったのではなくて、全てが拓斗さんと一つになってしまいたい。


頭の天辺から足の先まで。


全部拓斗さんと一つになっちゃいたい。





「一つ、か」

「はい。えっちな意味じゃなくて」

「ソレを言えば言う程、俺にはそう聞こえる」





笑いを堪えたような声で言った拓斗さんは、けど…と呟きながら。





「同感だな」





と言ってくれて。


その言葉にますます離れたくないと思ってしまった私。


そんな私が拓斗さんから離れてみんなのいる所に戻る事が出来たのは。





「早く感想を聞きたくて迎えに行こうと思ったのに、この人ったら引き留めるのよ?」





――ここを出て45分後だった。



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