社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



「優子さんは優しいね」

「そうですか…?」

「ああ。君が拓斗の嫁になってくれた事が拓斗が私達にしてくれた最高の親孝行だよ。こんなにも可愛い孫にも出会えて」





私は優しいかな?


けど、もし、お義父さんがそう思ってくれるなら。


私は拓斗さんに…、お義父さんとお義母さんに感謝しなくちゃいけない。


私が今穏やかな気分で居られるのは拓斗さんがいてくれるから、そんな拓斗さんと出会える事が出来たのはお義父さんとお義母さんが居てくれたから。





「じー」

「そうそう。じいじ。飯田のじいじ」





右を見ればまだ拓斗さんとお義母さんの言い合いは続いてて、左を見ればお義父さんが瞳子にじいじを教えてる。


幸せだ。


今また心からそう思った。



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