社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)





《どうでしょう?ワンホールケーキは》

《んーっ、んー!》

《もっともっとって事は瞳子ちゃんは甘いものが大好物なのねぇ。やっぱり女の子だわ。そうよね〜、女の子は甘いものが大好きよねぇ》





「優子」

「あっ、ごめんなさい。気づかなくって」






私は一時停止ボタンを押してギシッと音を経てて横に座った拓斗さんの、髪からポタポタ落ちてくるあまり乾かしてない髪に笑みが出来る。


そのまま首にかかっているタオルを手にすると、そのまま濡れている拓斗さんの頭を拭く。





「ちゃんと乾かさないと風邪引いちゃいますよ」

「優子がしてくれるだろ?」





しますよ、拓斗さんの髪に触るのが大好きですから!と大声で言いたいのを我慢して、私はタオルを持つ手を動かした。



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