社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



――なんて考えが甘かった事を、私はすぐに知った。






『優子、悪い。俺は迎えに行けない』

「はい。お仕事頑張ってください」

『串田を迎えに行かせる』





は?


串田を迎えに行かせる!?





「意味が分からないです。なんで串田さんが」

『俺が迎えに行くと行ったら串田が条件をつけたからだ』

「条件…?」

『はぁ。とりあえず串田を向かわすから優子は瞳子と‘二人’でそこで待ってろ。いいな?‘二人’でそこから動くな』





二人という言葉をとても強く言ってるのはきっと気のせいではない。





「大丈夫ですよ?帰れますよ」

『駄目だ。もう串田は出てったからそこから動くな』

「……」

『分かったなら返事をしろ』



< 399 / 452 >

この作品をシェア

pagetop