社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



色々な情報によると早い子は2ヶ月からは夜泣きがなくなり、夜はぐっすり眠るようになると聞いたけれど、瞳子はまだまだかかりそうで。


かなり寝てくれる昼間に比べると余計に夜はまだまだの様子と実感する度に願わくば逆が良かったとまで思ってしまう。


そうすれば拓斗さんに迷惑がかからないのに、なって。


迷惑なんて言葉を使うべきではないと思ってもやっぱりどうしても気になってしまう。



「大丈夫か?」

「あ、拓斗さん…。起こしてしまいましたか?」



泣き止まない瞳子を抱きリビングをうろついていると、扉から顔を覗かせた拓斗さんは当然のごとく眠たそうな目をしている。


手を退かす時も瞳子をつれてくるときも、気をつけてはいたけれど今日も瞳子の泣き声か、あやす私の声で起こしてしまったみたい。


“今日も”と言ったように、ここ最近は毎日それが繰り返されている。


< 4 / 452 >

この作品をシェア

pagetop