社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



「なんですか?奥様に話があるなら私が代理として聞きますが」

「いや、別にただ」

「言い訳は聞きたくないですね。うちの社長を怒らせたくないなら消えてもらえませんか?そうですね…。うちと争いたいとなれば別ですが」





眼鏡の縁を触った串田さんは何やら勘違いしてる様子。


だって串田さんが言ってる言葉を聞いてる限り…





「この方は保育士さんで」

「奥様。奥様ももう少し危機感を持って頂いた方がいいですよ。保育士であろうが関係ありません。良い顔で近付いてきたとしても本当に良い人とは限らないですし、例えこの人が良い人であったとしても、いつかそんな奥様に付け込む人が表れる可能性があります」

「……」

「なんて事はさておき、社長から催促の連絡がくる前に行きましょう。荷物はこれだけですか?」



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