社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



「本当は私もパーティーや食事会に出なくちゃいけないんですよね」

「食事会は別としてもパーティーはそうですね。もう少しすれば社長も奥様を連れ出すと思いますよ。楽しみですね、……社長の反応が」





ミラー越しに口角を上げニヤッと笑った串田さんが見えて首を傾げる。


なんで拓斗さんの反応が楽しいの?





「社長はまた表情が豊かになりました。奥様と出会いお嬢様も誕生し、言葉も多くなりました」





急に話題をかえた串田さんに少し戸惑いながらも、表情と言葉数については頷ける部分もあって、そうですねと答えていた。


――それから串田さんと色んな事を話してる内にいつの間にか拓斗さんの会社に着いていた。


色んな事を話したと言っても拓斗さん絡みは一切なし、というか串田さんが避けてたような…



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