社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
きっと振り向けば拓斗さんはすぐそばにいる。
謝りたいと言ってくれた拓斗さん。
「優子はもう俺の顔見るのは嫌か?」
そんな事言われたら…
「嫌、じゃないです」
そう言ってしまう私を知った上で拓斗さんはそう言ったのかな?
それでもいいや。
だってそれが本音なんだもん。
「拓斗さん」
「どうした?」
「起こしてください」
「あぁ」
労るように私を起こしてくれた拓斗さんの胸に凭れかかるように座った私は、欲しかった水を受け取るとゴクゴク流し込んでいき。
ペットボトルの半分を飲み干した所で、ふぅと拓斗さんにペットボトルを返した。
「もういいのか?」