社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
既に瞳子の写真だけのアルバムで本棚が、いっぱいになってしまったと言っていたお義母さんは、今日もすでに何十回もシャッターを押していて、とっても瞳子を溺愛してくれている。
「ますます優子さんに似てきたんじゃないかしら?」
「拓斗さんも私に似てきたと言ってくれてます」
「女の子だもの。優子さん似で嬉しいわ。拓斗似だったらこんなに表情が愛らしいほどに豊かじゃなかったはずよ。次は動画にしようかしらね」
溺愛っぷりで言えばお義父さんも負けてはいない。
今日は会社に行ってるらしく一緒には来ていないけれど、お義母さんと一緒に来てくれる時はとてもとっても凄い。
まあ、私のお父さんもお母さんの溺愛っぷりもなかなか凄いけれど。
「確かこうだったはずよ」
高いと思われるビデオカメラを鞄から取り出したお義母さんは、ちょっぴり慣れない手つきで操作していく。