社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)






「この味つけの隠し味って?」

「隠し味ですか…?普通に揚げ出し豆腐を使う調味料を使っただけなので隠し味なんて立派なものはないです。やっぱり隠し味的なものあった方がいいですか?」





ただレシピ見た通りに作っただけ。


そのレシピのタイトルだって平凡昔ながらの揚げ出し豆腐だったっけ。





「へぇ〜」

「遠藤さんは揚げ出し豆腐作る時って何か使われたりしますか?」

「めんつゆ」





――あの日以来毎日のようにやってくる遠藤さん。


拓斗さんはそんな遠藤さんをあまり好きではないみたいで。


その原因は女の人が大好きな遠藤さんと私と瞳子だけってのが一番許せないみたい。


まあ遠藤さんが30〜40代じゃないと手は出さない!なんてカミングアウトしてからは拓斗さんもキツく言う事はなくなったけれど、それでもちょくちょく注意するようにと言ってくる。



< 451 / 452 >

この作品をシェア

pagetop