社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



瞳子が誕生してから授乳やらなんやらで私は夜に目を覚ますのは日常茶飯事となっているから仕方ないとしても…


その度、つられるように目覚めた拓斗さんを見て思うことがある。



「疲れてるのにごめんなさい。あの、やっぱり明日からは拓斗さんとは別の部屋で瞳子と寝ますね。その方が拓斗さんゆっくり寝られます」



瞳子の夜泣きが落ち着くまでの間、私がここに引っ越してきたばかりの頃に使っていたあの部屋で瞳子と私が寝た方がいいに決まっている。


今のままだと拓斗さんの睡眠不足は避けれないし、夜泣きもいつまで続くか分からない。


これが一ヶ月以上続いたら?


ただでさえ睡眠時間が足りていない拓斗さんがそんな生活を続けたら??


だから、今は私の提案が正しいはず。



「謝らなくていい。これは誰も悪くない。それに俺は別々で寝るのは嫌だと言ってるだろ?」




< 5 / 452 >

この作品をシェア

pagetop