社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
「私がお酒を飲めるようになって、瞳子にもう母乳をあげなくなった時まで待ってて下さい」
「当然だ。それに」
それに…、なんだろう?
「待ってる間にまた出来る可能性もないとは言えないしな」
「出来る…」
「瞳子の妹か弟が」
拓斗さんの言葉を理解した時。
私の顔は真っ赤になり、それと同じくらいに心はポカポカとあたたかくなっていた。
そんな家庭をちょっとだけ妄想してみる。
瞳子と、もう一人いたとしたら。
「上の子と年齢離れてないと色々と大変かもしれないけど、賑やかで楽しい家族になりますね」
「……」
「あのですね、ある休日は拓斗さんが両手でこんな風にうーちゃんと下の子を抱っこして、私はその後ろお弁当とか持って追いかけるんです。それで私が公園でレジャーシート広げてる間に、拓斗さんはボールの投げっこをするんです!」