社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



掃除機をかけ、片付け終えるとマットの上にいた瞳子を抱き上げ一緒にベランダから景色を眺める。


季節は9月――、もう秋。


今月の25日で瞳子は5ヶ月。


そして、それから5日後には拓斗さんのお誕生日がやってくる。





「拓斗さんのお誕生日どうしたらいいのかな?」





なんて瞳子に聞いても返事が返ってくる事はなく、空をじーっと見つめている。





「今拓斗さんが1番ほしいプレゼントはね、たぶんうーちゃんのパパって言葉だと思うんだよ」





瞳子が拓斗さんをパパと呼んだら、きっと素晴らしい笑顔を見せてくれるはず。


だけど、瞳子はまだまだお喋りが出来るまでに数ヶ月以上はかかるから…





「拓斗さん、物だったら何がほしいのかなあ?」



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