社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
お母さんって私の事をよく知ってる。
ほんとお母さんはベテランさんだ。
どんな風に言えば私が行動するかよく知ってるから、そんな言葉を私に投げたんだ。
こう言えば私が――
「やめないよ」
行くのやめないと言う事を知って。
「本当に?無理してるんじゃないの」
「無理なんてしてない」
「ふーん」
こんな会話を私がまだ学生だった時に毎日のようにしてた事、お母さんとしてた日々を思い出し、懐かしみながら言葉を続けた。
「3時間くらいで帰ってこれると思うからそれまで瞳子のお世話お願いします」
「はいはい。3時間でも4時間でもどうぞ。優子だって息抜き必要なんだし出かけるついでに自分の買い物もしてらっしゃい」