あの日、ぼくらは




女たちは観念したようで帰っていった。


「優斗…ありがと」


「いーえ。気分わるくしちゃってごめん…。ここ出るか!」


「うん。そうだね…」


結局あたしたちは何も頼まないで優斗のクラスから出た。


言えなかった。
あたしが彼女ですって言えなかった。


優斗はあたしのほうがかわいいって言ってくれたけど、ホントにそうなのかな?


あたしにはあの女たちのほうが可愛くみえたんだよ…



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