海の城 空の扉
2
ラドリーンは目を覚ました。
寝台の帳(とばり)の向こうから、カサコソと音がする。
波の音だろうか?
それとも暖炉の燃えさしが崩れたのか。
ラドリーンは欠伸をして寝返りをうった。
いい加減に戻って来い
もう少しだけ
話し声?
もう時間がないのは分かっているだろう?
うん。でも今、ここを離れるわけにいかないんだよ
向こうにだって魚はいるさ
分かってる。でもオイラがいなくなると、ラドリーンが泣く――
ラドリーンはガバッと起き上がった。
もう明け方だろうか?
帳の向こうが妙に明るい。
恐る恐る帳を開くと、部屋の中にあの男がいた。
暖炉の前であぐらをかいて、リナムと話し込んでいる。
肩のあたりが妙に光っていて、銀髪に真紅の筋が混じっていた。
寝台の帳(とばり)の向こうから、カサコソと音がする。
波の音だろうか?
それとも暖炉の燃えさしが崩れたのか。
ラドリーンは欠伸をして寝返りをうった。
いい加減に戻って来い
もう少しだけ
話し声?
もう時間がないのは分かっているだろう?
うん。でも今、ここを離れるわけにいかないんだよ
向こうにだって魚はいるさ
分かってる。でもオイラがいなくなると、ラドリーンが泣く――
ラドリーンはガバッと起き上がった。
もう明け方だろうか?
帳の向こうが妙に明るい。
恐る恐る帳を開くと、部屋の中にあの男がいた。
暖炉の前であぐらをかいて、リナムと話し込んでいる。
肩のあたりが妙に光っていて、銀髪に真紅の筋が混じっていた。