海の城 空の扉
「さあ、これから何をしよう?」
選択肢はそう多くない。
中庭を散歩するか、図書室で本を漁るか、城内を探検するか、だ。
最後のが一番面白いのだけれど。
でも昼間に動き回ると、誰かに見咎められる可能性が高い。
それに、そろそろ蝋燭が足りなくなる頃だ。
またどこかから持って来ないと……
この城には、いくつも秘密の通路があった。
どれもこれも埃と蜘蛛の巣にまみれ、湿っぽくてかび臭い。
最初の通路を見つけた時は、怖くて、入る気にもならなかった。
でも、通路の入口をいくつか見つけるに従って、ラドリーンの気持ちは変わっていった。
退屈で死ぬよりも、好奇心を満たして死ぬ方がいい。
最初に見つけた通路は、ラドリーンの隣の部屋から厨房横の食品庫まで続いていた。
最高だった。
ラドリーンは夜中にこっそり、<影>達の目を盗んで夜食にありついた。
そのうちそれにも飽き、次の通路を試した。
次のは途中から螺旋状の上り階段になっていて、城で一番高い鐘楼へと続いていた。
選択肢はそう多くない。
中庭を散歩するか、図書室で本を漁るか、城内を探検するか、だ。
最後のが一番面白いのだけれど。
でも昼間に動き回ると、誰かに見咎められる可能性が高い。
それに、そろそろ蝋燭が足りなくなる頃だ。
またどこかから持って来ないと……
この城には、いくつも秘密の通路があった。
どれもこれも埃と蜘蛛の巣にまみれ、湿っぽくてかび臭い。
最初の通路を見つけた時は、怖くて、入る気にもならなかった。
でも、通路の入口をいくつか見つけるに従って、ラドリーンの気持ちは変わっていった。
退屈で死ぬよりも、好奇心を満たして死ぬ方がいい。
最初に見つけた通路は、ラドリーンの隣の部屋から厨房横の食品庫まで続いていた。
最高だった。
ラドリーンは夜中にこっそり、<影>達の目を盗んで夜食にありついた。
そのうちそれにも飽き、次の通路を試した。
次のは途中から螺旋状の上り階段になっていて、城で一番高い鐘楼へと続いていた。