宝物〜絆〜
今、受付をしているのは香奈たち。仁美、沙織、琴音が一緒に居る。
受付が終わって四人も階段の方に向かってきた。香奈は私に気付くと、わざとらしく目を逸らして横を通過して行こうとする。
「香奈、お前バイトどうするつもりだよ? みんな心配してるぞ」
私はどうせスルーされるのは分かっていたけど、とりあえず声をかけてみた。
香奈は一瞬動きを止めたが、案の定そのままスルーして通り過ぎて行く。
すると香奈の後ろに居た沙織が口を開いた。
「おい、香奈。いつまで根に持ってんだよ」
沙織は私に軽くお辞儀をして、香奈を追いかけて行く。
琴音は苦笑しながら、同じく私に軽く会釈して去って行った。
「あの……、少し良いですか?」
仁美が遠慮がちに聞いてくる。
「ああ。つか煙草吸いながらでも良いか?」
私は灰皿を見ながら尋ねた。
「良いですよ」
仁美は柔らかく微笑む。
灰皿の前に行き煙草に火をつけると、仁美は香奈の近況を話し始めた。どうやら仁美は今日、偶然会わなければ、話をする為に近々うちのバイト先に来るつもりだったようだ。
受付が終わって四人も階段の方に向かってきた。香奈は私に気付くと、わざとらしく目を逸らして横を通過して行こうとする。
「香奈、お前バイトどうするつもりだよ? みんな心配してるぞ」
私はどうせスルーされるのは分かっていたけど、とりあえず声をかけてみた。
香奈は一瞬動きを止めたが、案の定そのままスルーして通り過ぎて行く。
すると香奈の後ろに居た沙織が口を開いた。
「おい、香奈。いつまで根に持ってんだよ」
沙織は私に軽くお辞儀をして、香奈を追いかけて行く。
琴音は苦笑しながら、同じく私に軽く会釈して去って行った。
「あの……、少し良いですか?」
仁美が遠慮がちに聞いてくる。
「ああ。つか煙草吸いながらでも良いか?」
私は灰皿を見ながら尋ねた。
「良いですよ」
仁美は柔らかく微笑む。
灰皿の前に行き煙草に火をつけると、仁美は香奈の近況を話し始めた。どうやら仁美は今日、偶然会わなければ、話をする為に近々うちのバイト先に来るつもりだったようだ。