宝物〜絆〜
「美咲、おはよ」
休み時間に入ってすぐに、茜がいつも通りの笑顔で話し掛けてくる。
「おっす、美咲。久しぶりの遅刻だな。昨日、秀人と夜中に何かやらしい事してて寝不足とか?」
大樹も、ある意味いつも通り、ニヤつき顔でからかってきた。
しかし、いつもなら秀人も便乗してからかってきそうな話題なのに、今は苦笑いしているだけだった。
返事が出来ずに悩んでいると、大樹が更に言葉を続ける。
「えっ、まさか本当にやっちゃってたとか?」
私や秀人の反応を勘違いして、一人でテンションの上がっている大樹。
茜は不思議そうな顔で私を見ていた。
少しの間を置いて秀人が口を開く。
「アホか。やってねえよ」
通常なら私が言いそうな台詞を口にする秀人。
「ふーん。つか、何で美咲は何も喋らねえの?」
大樹の言葉に、三人の視線が私に集中した。
駄目だ。やっぱ何も言わずに距離を置くのは無理がある。
みんな、ごめん。
「うるせえよ。お前ら一体、何なの? 目障りなんだよ。どっか行け。二度と私に話し掛けんな」
私は思っている事と真逆の事を口にした。言いすぎかもしれないけど、中途半端で納得してもらえるとは思えない。
それに、いっそ嫌われた方が早く離れてくれる。
本当は嫌われたくなんかないけど。
休み時間に入ってすぐに、茜がいつも通りの笑顔で話し掛けてくる。
「おっす、美咲。久しぶりの遅刻だな。昨日、秀人と夜中に何かやらしい事してて寝不足とか?」
大樹も、ある意味いつも通り、ニヤつき顔でからかってきた。
しかし、いつもなら秀人も便乗してからかってきそうな話題なのに、今は苦笑いしているだけだった。
返事が出来ずに悩んでいると、大樹が更に言葉を続ける。
「えっ、まさか本当にやっちゃってたとか?」
私や秀人の反応を勘違いして、一人でテンションの上がっている大樹。
茜は不思議そうな顔で私を見ていた。
少しの間を置いて秀人が口を開く。
「アホか。やってねえよ」
通常なら私が言いそうな台詞を口にする秀人。
「ふーん。つか、何で美咲は何も喋らねえの?」
大樹の言葉に、三人の視線が私に集中した。
駄目だ。やっぱ何も言わずに距離を置くのは無理がある。
みんな、ごめん。
「うるせえよ。お前ら一体、何なの? 目障りなんだよ。どっか行け。二度と私に話し掛けんな」
私は思っている事と真逆の事を口にした。言いすぎかもしれないけど、中途半端で納得してもらえるとは思えない。
それに、いっそ嫌われた方が早く離れてくれる。
本当は嫌われたくなんかないけど。