BirthControl―女達の戦い―
リオはそんな対応には慣れているのか、動揺することなく涼しい顔をして答えた。


「お目覚めよ?

でもさっき目を覚ましたばかりなの

だから後で私がリーダーのところまで連れていくわ」


「なんだと?

目が覚めてるんなら、私達が連れていったって同じだろう?

ちょっとリーダーに気に入られてるからって調子にのんじゃないよ!」


激しく攻撃してくる女達を見ながら、リオは小さく溜め息をついた。


そして怯むことなく女達を睨み付けると、静かな声で言った。


「わかってるなら話は早いわ

あなたの言う通り、私はリーダーに気に入られてるわけ

わかる?私の一言で、あなた達なんかここからいくらでも追い出せるのよ?」


言い方は冗談ぽく言っているけど、目は冷たく有無を言わさない勢いがある。


彼女達は何も言えずに後ずさると、チッと舌打ちをしながら部屋を後にした。


「ごめんねぇ?遥香ちゃん

最近ああいうのが増えちゃって困ってるの

あれじゃ、ただのチンピラじゃないねぇ?

安心して?リーダーのカナメは話のわかる人だから

大丈夫よ?」


話のわかる人だと言われても、実際遥香の拉致を指示した人物だ。


正直、リオの言うように安心なんか出来なかった。


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