BirthControl―女達の戦い―
要は不満そうな顔で梨央に噛みついた。
「なら最初から夕方から来れば良かったんじゃないのか?」
梨央は大きな溜め息をついて要を睨んだ。
「どの車両なのか把握したいから朝から張り込もうって言ったの、どこの誰だっけ?」
すると要はバツの悪そうな顔をして、梨央からそっと目線を外した。
もう何か言うつもりもないらしい……
それから二人はほぼ無言の状態で、ただただゲートを見つめていた。
車の時計がちょうど8時を回った頃、大きな地響きと共に施設のゲートがゆっくりと開いた。
中から出てきたのは……
(……間違いない!
あの白いワゴン車だ!)
二人は車が通りすぎるのを待ってから、ゆっくりとそのワゴン車の後をつけた。
「ビンゴだったな?」
「調べた通りだったわね?」
白いワゴン車が、【丸山医院】と書かれた病院に入っていくのを確認しながら、梨央と要は口々にそう言った。
やはりあの白いワゴン車に乗った人物は施設医だったようだ。
たぶん、あの施設が出来てからずっと変わらず健診を任されているに違いない。
「なら最初から夕方から来れば良かったんじゃないのか?」
梨央は大きな溜め息をついて要を睨んだ。
「どの車両なのか把握したいから朝から張り込もうって言ったの、どこの誰だっけ?」
すると要はバツの悪そうな顔をして、梨央からそっと目線を外した。
もう何か言うつもりもないらしい……
それから二人はほぼ無言の状態で、ただただゲートを見つめていた。
車の時計がちょうど8時を回った頃、大きな地響きと共に施設のゲートがゆっくりと開いた。
中から出てきたのは……
(……間違いない!
あの白いワゴン車だ!)
二人は車が通りすぎるのを待ってから、ゆっくりとそのワゴン車の後をつけた。
「ビンゴだったな?」
「調べた通りだったわね?」
白いワゴン車が、【丸山医院】と書かれた病院に入っていくのを確認しながら、梨央と要は口々にそう言った。
やはりあの白いワゴン車に乗った人物は施設医だったようだ。
たぶん、あの施設が出来てからずっと変わらず健診を任されているに違いない。