BirthControl―女達の戦い―
要の言葉を真剣に聞いていた丸山は、少し何かを考えるような素振りをしてから、ゆっくりと口を開いた。
「知人というのは、もしかして遥香さんのことかな?」
まさか丸山の口からその名前が出るとは思っていなかった梨央と要は、面食らって先生の顔をまじまじと見ながら、同時に首を縦に振った。
「なんで……遥香だとわかったんですか?」
梨央が思わずそう口にすると、丸山は少し笑って答えてくれた。
「はるちゃんからだいたいの事情は聞いていたからね?
君たちと話しているうちに、はるちゃんが話してくれた誘拐事件の主犯格二人の特徴にとてもよく似ていたからピンときたんだ
あの事件のあと、彼女を診察したのも私だったし……
彼女とは縁があるのかもしれないな
もっとも、尾行された最初から気付いていたわけじゃないがね?」
そう言っておどけたように笑う先生とは対照的に、梨央たちは誘拐事件を知っているという事実に反応して身構える。
遥香が話したくらいだから、余程信頼している人物なのだということはわかるけれど、遥香に好意的だからといって、梨央たちにも好意的だとは限らない。
「知人というのは、もしかして遥香さんのことかな?」
まさか丸山の口からその名前が出るとは思っていなかった梨央と要は、面食らって先生の顔をまじまじと見ながら、同時に首を縦に振った。
「なんで……遥香だとわかったんですか?」
梨央が思わずそう口にすると、丸山は少し笑って答えてくれた。
「はるちゃんからだいたいの事情は聞いていたからね?
君たちと話しているうちに、はるちゃんが話してくれた誘拐事件の主犯格二人の特徴にとてもよく似ていたからピンときたんだ
あの事件のあと、彼女を診察したのも私だったし……
彼女とは縁があるのかもしれないな
もっとも、尾行された最初から気付いていたわけじゃないがね?」
そう言っておどけたように笑う先生とは対照的に、梨央たちは誘拐事件を知っているという事実に反応して身構える。
遥香が話したくらいだから、余程信頼している人物なのだということはわかるけれど、遥香に好意的だからといって、梨央たちにも好意的だとは限らない。