BirthControl―女達の戦い―
そんな厳しい状況で、職を失った息子を養う程の余裕は実家にはないだろう。
かといって百合子との間に子供が出来るとは、とても思えなかった。
この会社だって、何社も受けてようやく採用になったくらいだ。
再就職も難しいことは明らかだった。
ギリギリの生活をしているせいで、洋一達にも貯金はない。
唯一貯めていた小遣いも、礼子ママのところに通うために、ほとんど遣いきってしまっていた。
呆然としながら今後のことについて、あれこれ頭を悩ませていると、何の興味もなさそうな顔で部長が俺を見て言った。
「じゃ、そういうことだから
手続きは総務に行って詳しいこと聞いてくれ
月末まであと5日程あるが、仕事より自分の持ち物を整理したり、必要な書類を用意したりして過ごしてくれればいいから
今までごくろうさん」
(……そんなもんなのか?)
一応それなりに頑張ってたつもりなのに、辞めるときはこんなにあっさり切られるんだと言うことに、洋一はショックを隠しきれなかった。
しかもこれからのことを考えれば考えるほど気が重くなっていく。
かといって百合子との間に子供が出来るとは、とても思えなかった。
この会社だって、何社も受けてようやく採用になったくらいだ。
再就職も難しいことは明らかだった。
ギリギリの生活をしているせいで、洋一達にも貯金はない。
唯一貯めていた小遣いも、礼子ママのところに通うために、ほとんど遣いきってしまっていた。
呆然としながら今後のことについて、あれこれ頭を悩ませていると、何の興味もなさそうな顔で部長が俺を見て言った。
「じゃ、そういうことだから
手続きは総務に行って詳しいこと聞いてくれ
月末まであと5日程あるが、仕事より自分の持ち物を整理したり、必要な書類を用意したりして過ごしてくれればいいから
今までごくろうさん」
(……そんなもんなのか?)
一応それなりに頑張ってたつもりなのに、辞めるときはこんなにあっさり切られるんだと言うことに、洋一はショックを隠しきれなかった。
しかもこれからのことを考えれば考えるほど気が重くなっていく。