BirthControl―女達の戦い―
「えっ、要さんも来てくれるんですか?」


遥香の驚いたような声。


きっと自分一人で全てやらなくてはならないと覚悟していたに違いない。


「はるちゃん、私も力になるから安心しなさい

久枝さんも死なせるつもりはないから」


丸山がすかさず遥香に声をかける。


「先生……ありがとうございます

こんな危険な真似させちゃってごめんなさい

でも良かった……

みんな久枝さんのことは諦めてるんだって思ってたから……」


「何言ってんだ

そんなはずないだろう?
誰一人だって死なせたくないのは私たちだって同じなんだから」


「そうだよ?はるちゃん
だから待ってなさい

私たちがそっちに行くまで

わかったね?」


丸山が遥香にそう釘を指す。


やはり丸山も遥香を心配しているようだった。


「わかりました

お待ちしてます

私はこれから久枝さんがどこに連れていかれるのかを確認しに行きます

無茶はしないように気を付けますから」


そう言ってプツリと無線は切れた。


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