BirthControl―女達の戦い―
裕之にも子供が3人いるが、遅い結婚だったため、一番下の息子が20歳になる頃には、60歳近い年齢だ。
それまでになんとか貯金をして、70歳までの余生を妻と二人でのんびり過ごすつもりだった。
だから宮内のしていることは、裕之にとって考えられないことだったのだ。
自分にも娘がいるだけに、あんな……抵抗できないようにしてまで、知らない中年の男に抱かせるなんて、考えただけでも虫酸が走る。
だからこそ裕之は自分のしたことが許せなかった。
まだ経験のなかった抵抗できないか弱い娘を、知らなかったとはいえ誘惑に負けて結果的に傷つけてしまうなんて……
「はい、お水」
いつの間にか水の入ったグラスを持った妻が、戻ってきていた。
渡されたグラスを一気に飲み干すと、カラカラだった喉が潤っていく。
「ありがとう」
そう言ってグラスを渡すと、妻は力なく笑いながら、それを受け取った。
それまでになんとか貯金をして、70歳までの余生を妻と二人でのんびり過ごすつもりだった。
だから宮内のしていることは、裕之にとって考えられないことだったのだ。
自分にも娘がいるだけに、あんな……抵抗できないようにしてまで、知らない中年の男に抱かせるなんて、考えただけでも虫酸が走る。
だからこそ裕之は自分のしたことが許せなかった。
まだ経験のなかった抵抗できないか弱い娘を、知らなかったとはいえ誘惑に負けて結果的に傷つけてしまうなんて……
「はい、お水」
いつの間にか水の入ったグラスを持った妻が、戻ってきていた。
渡されたグラスを一気に飲み干すと、カラカラだった喉が潤っていく。
「ありがとう」
そう言ってグラスを渡すと、妻は力なく笑いながら、それを受け取った。