りある♡プリンス
あたしが尋ねると、雫さんは少し首を傾げて、すぐに頷いた。
「なんでしょうか?」
「……あの、雫さんにとって、翔さんはどんな存在ですか?」
「えっ…」
雫さんはわずかに目を見開いた。
言ってから、あたしはなんてこと質問したんだと後悔する。
…あたし、翔のなんだっていうのよ…。
なんでそんな偉そうなこと………
「…そうですね。改めて聞かれると答えに困りますね……」
雫さんは眉を下げて考えた。
「…ん、とてもいい幼馴染、ですね」
「…え……?」
「翔とは、小学校からの幼馴染です。よく助けてもらったものです…」
翔のことを話す雫さんの顔は、とても幸せそうだった。
やっぱり、あたしはかなわない。
翔と雫さんのほうが、ずっとお似合いだし幸せそうだもん。