りある♡プリンス
放課後になっても、土砂降りの雨は止む気配が全くない。
どうしよ……。
傘は、朝の強風で壊れちゃったからないし………
かといって、リムジンに乗るわけにはいかないし…………
………仕方ない。
走って帰ろう。
これでも足は速いほうだから、走ればなんとかなるでしょ。
そう思ったあたしは、意を決して玄関を出た。
……うわ…。
なんか、思ってたより雨強い………
大丈夫かな、これ。
「あ、まひる様!」
「…え?」
空に向けていた視線を戻して前を見ると、リムジンの運転手さんが傘をさしてドアを開けて立っていた。